2011年5月25日水曜日

虎について

                    虎について
                           31160149  何 保雄
 虎は獣の中王様と言われている。トラは何より巨大な肉食獣として、強い、勇猛といった印象がある。虎の入ったことわざや慣用句においては何より恐ろしいもの、強いものの代表として使われる例が多い。またその鮮やかな黄色と黒の縞模様は虎斑とも言って、強い印象を与える。その尾は太く、強く持ち上げられるのも虎を象徴する特徴とされる。他方、時に人を襲うことから、凶悪や卑属などと言った印象を持たれ、高い神性を認めることは多くない。
虎退治・虎狩り
 虎退治を題材とする伝説などのフィクションは古今東西にあり、その多くは登場人物の武勇を表現するために使用された。『水滸伝』の行者こと武松や黒旋風の李逵のそれが有名である。さらに、同作品には実際作中で虎退治を確認できないが虎殺し(打虎将)の異名を持つ人物も登場する。一休宗純が元ねたの一休噺で屏風に描かれた虎を退治するよう言われ、「後ろから追い出してください」と答える頓智が有名である。アニメ「一休さん」でも足利義満が同様のことを発言し、一休を困らせようとしたが、この言葉で切り崩す話がある。また豊臣秀吉の家臣加藤清正が朝鮮出兵中に虎狩りをした逸話は良く知られていおり、これにあやかって明治時代以降、多くの日本人が虎狩りを行っている。なかでも旧尾張藩主の徳川義親はシンガポールで虎狩りを行い、「虎狩りの殿様」として知られている。
強さの象徴強い者、豪傑の代名詞としてよく用いられる。中国の小説『三国志演義』では蜀の劉備に仕えた武将のうち武勇に優れた五人を「五虎大将軍」と呼び、特に張飛はその立派な髯(ひげ)を「虎髯」と呼ぶなど勇猛ぶりを虎に喩えられた。日本でも戦国武将武田信玄や上杉謙信はその武威をそれぞれ「甲斐の虎」「越後の虎」と、虎に喩えられた。ほかにも何人か虎に喩えられる人物が存在する。大日本帝国時代では山下奉文陸軍大将は「マレーの虎」という異名を取った。虎の骨や内臓は滋養強壮の漢方薬に使われ、「強い動物だからさぞ効き目があるのだろう」というイメージを持たれ、前述の乱獲・絶滅危機の原因の一つになっている。その強さにあやかり兵器にも虎の名を冠する物が多い。ナチス・ドイツの重戦車ティーガーI、ティーガーII、イギリスの巡洋戦艦タイガー、アメリカの戦闘機F-11タイガー、F-5タイガーIIなどが有名。
虎を用いたことわざ・慣用句
 虎穴に入らずんば虎子を得ず - 大きな成果や利得を望むなら、大きな危険は避けてはいられないことの喩え。貴重な虎の子が欲しければ、怖ろしい虎の棲む穴に挑まなければ手に入れることは叶わない。
 虎に翼 - ただでさえ強い者が更に威力をつけること。
 虎の子 - 虎は自分の子を非常に大事にすると伝えられる。そのことに因み、大事な物・貴重な物を喩えて言う。 
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